久住蒸溜所の成り立ち
大分の秘境、スコットランドを彷彿させる神秘的な景色が広がる久住高原。
2021年、そこに久住蒸溜所は誕生した。
蒸溜所オーナーである(有)津崎商事の代表・宇戸田 祥自(うとだしょうじ)さんは2000年から家業の酒屋を引き継いだ。当時はウイスキーが全く売れない「ウイスキー冬の時代」。そんな中、2004年に誕生した「イチローズモルト」と、肥土 伊知郎（あくといちろう）さんとの出会いが彼の人生を変える。肥土さんのウイスキー造りへの想いに共感する中で、いつしか久住の地でウイスキー蒸溜所の設立を夢見るようになった。後にウイスキーファンを中心に社債を発行して資金を調達。秩父蒸溜所でウイスキー造りの研修を重ね、マッシュタン(糖化槽)とポットスチル(蒸溜器)は本場スコットランドのフォーサイス社から調達。コロナ禍の2021年にいよいよ蒸溜を開始した。


ニューボーン
久住蒸溜所から初めて発売されたアイテムが「久住 ニューボーン＃01」だ。
澄みきった空気と豊かな湧き水に恵まれる久住高原で生み出されたニューメイク（蒸溜後の透明色スピリッツ）をバーボン樽で7カ月熟成。
3年以上の熟成期間を経るまで「ウイスキー」とは名乗らない為、「ニューボーン」として発売されるが、ここにも一切の妥協はない。
貯蔵庫に眠る500本以上の樽から慎重に原酒をセレクト、何度もブレンドを試行錯誤して完成した至極のニューボーンだ。
香りは凝縮感のある蜂蜜、蜜蝋、ほのかなミントのニュアンス。アタックは甘く久住のスピリッツの特徴であるボディの厚みは感じられる。 バーボンバレルの香味がゆっくりとではあるが確実に反映され始めており余韻に残る甘さと微かなほろ苦さのバランスも心地よい。
ほんの少し加水をすればより個性を感じられる仕上がりに。